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自由が丘「アリヴェデパール」&大山「ベルカテナ」


TUNAGU&TUMUGUトートバッグのおり扱いが
広がっています!!



手作りの作家さんの作品を集めた素敵ショップArrivee et Depart(アリヴェデパール)
女性の好き!!がいっぱい詰まったショップです。
アリヴェデパールさんのブログにTUNAGU&TUMUGUバッグを紹介していただいています。
また、自由が丘店だけでなく、新宿マルイ本館8Fのショップでも、TUNAGU&TUMUGUバッグが
販売されていますので、ぜひ、そちらにもいらして下さい。

自由が丘trainchi2F 「アリヴェデパール」さん
http://ameblo.jp/arrivee-et-depart-blog/entry-11905885377.html


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そして、オーナーの目利きで集められた大人空間のショップ「ベルカテナ」
一見、小さなショップですが、商品のセレクトの高さには驚きがいっぱい。
可愛いファーストシューズから、なかなかお目にかかれない細やかな細工の施された指輪(150万円クラス)まで。
その多様さと、センスの良さには、うならせられます。
どうぞ、一度お立ち寄りください。

板橋区大山にあります「ベルカテナ」さん
https://www.facebook.com/Bellekatena?fref=ts


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by maarenca | 2014-08-08 12:19 | TUNAGU&TUMUGU

THE SIX ELEMENTS STORY No16





THE SIX ELEMENTS STORY




No16



                                      著 水望月 飛翔
 
 

 こうして、炎の領土が抱えている問題を初めて、ゼンスとユランは知ったのであった。
それからしばしの沈黙の後、ゼンスは王にこう言ったのだった。
「偉大なる力を持ちし炎の王よ。我らはこの領土の問題も知らずに、また厄介な事をあなた様に、
お願いしたとは。誠に申し訳ありませぬ。何と申してよいのやら。」珍しく言葉に詰まるゼンス。
しかし、炎の王にとって、彼らが初めてこの炎の領土を訪れてから、彼らの数々の厚意により、
この炎の領土の民達が、良き方に変化を見せている事に、ずっと感謝をしており、自身が何か報いたいと、
常々思っていたのであった。

 そして、王は今この時も、この年老いた騎士の力に何とかなりたいと、ただそう思っていたのだった。
それから少し沈黙が続いた後、炎の王はようやく意を決したようにこう言ったのだった。 
「あい解った。そなた達の申し出受ける事といたそう。」王は、ゼンスに向かってこう言ったのだった。

そこへ先ほどの執政官が、慌てた様に王に詰め寄ったのだった。
「お待ち下さい、我らが王。そのような、この先何が起こるやも知れぬことを、
軽々しくお引き受けなさってはなりませぬ。それに、今までどのような者かも知れぬ大地の者を、
我らが大事の「タンカークの洞窟」に住まわすなどとは、どうしても合点がいきませぬ。
お叱りはこの身に甘んじて受けましょう。しかし、この領土に少しの不安を許すことはわたくしには、
何があってもできぬ事。それに、王よ。貴方様の御身になにかあったらわたくしは、
先代の王に顔向けができませぬ。どうか、今一度お考えをお改めくださいませ。」
そう必死になって王に進言したのであった。

 王は、我が身に新たなる負担を感じて、あえて進言をしたであろう、この執政官を、
じっと見つめてこう言ったのであった。
「幼いころより、我を見守ってくれたそなたなればこその進言、感謝いたす。しかしのう、サルディア。
ここに横たわりし大地の王妃は、我と似てはいないであろうか?我が身を盾に、自身の領土を守りし者を、
このまま放っておいてよいものだろうか?すでにかの地で、この様な不穏な事が起こったのだ。
いつ何時この炎の領土にも、このような事が起こるやも知れぬ。もしその時、わしがこのように
傷ついたとき、他の領土の者が助けてくれなんだら、そなたはどう思うだろう?
この大地の王妃をわしと思ってはくれまいか?どうだろう、サルディア。」
ルーフェン王のこの静かな物言いに、王の広間に居合わせた城の者は、皆、押し黙ったのだった。

 王の語り掛けに、サルディア・ドゥール執政官は顔に苦渋の色を見せたものの、
王に向かってこう言ったのだった。
「我らが誇り、ルーフェン王。あなた様のお考えようわかり申した。大地の人々がどのような方か
わかりませぬが、我らもこのお方をお守りいたしましょう。」サルディア執政官がそう言うと、
周りの者達も次々に王に向かって大きい声で答えたのだった。

 そして、サルディア執政官はひとり、胸の中でまた新たなる決意を思っていたのだった。
(幼き頃より、ずっとお側でお仕えしていたルーフェン王。あなた様に何か起こった時には必ず、
このサルディアが我が身を捨ててでも、あなた様をお守りいたしまする。)

 そんなやり取りを、じっと見ていたゼンスとユランは、この炎の人々に深く感謝し、
またずっと長きに渡り、この炎の領土に起こっていた問題を知らずに、この地の人々を
軽く見ていたことを恥じ入り、そして、王と人々の絆の深さを感じ入ったのだった。

 それから、炎の王が玉座を立つと、大きな声で城の者にこう告げたのだった。
「さあ、大地の王妃を我が元に連れてまいれ。今から聖なる炎で大地の王妃が身にまといし傷と、
大地の者の気配を焼き払う。その後に、炎の洞窟「タンカークの洞窟」に王妃を連れてまいるがよい。」
炎の王がそう言い渡すと、城の護衛達が、王妃を寝かせた長椅子を慎重に王の足元に置いたのだった。

 それからルーフェン王は、大地の王妃をじっと見ると、両腕を肩の高さで大きく広げ、周りの者に
もっとその場を離れる様に、合図をしたのだった。
 「聖なる騎士団」のゼンスとユランをはじめ、城の者達が静かに後ずさりをして、王と王妃から
離れた所に着いたのを見届けると、王は目を閉じ、大きく広げた両手を「パンッ。」と大きく打ち合わせ、
そのまま合掌をした格好で、右手に宿したルビーに、呪文を唱え始めたのだった。

 大抵他の領土の王達は、それぞれ自身の身体に我が石を宿すとき、多くは胸から上に石を置く。
しかし、歴代の炎の王達は城の下でうごめく溶岩を制御し、封印の力を注ぐため、必ず左右
どちらかの手の内に石を収めたのだった。

 されどそれを知らぬ他の領土の者達は、王たる者の手の内の石宿しを、ずっと冷やかに
見ていたのであった。
 そうそれは、先の空の領土の王子、カサレス王子に対する空の王や城の執政達の、
冷やかな態度にも現れていたのだった。
 しかし、そんな他の領土の者達の、意識を知ってか知らずか、炎の領土の民は、
我が身を領土の平和に捧げたる歴代からの王に対し、深い感謝と共に、「王の為なら何物をもいとわず。」
という熱き決意を、一人一人が持っていたのであった。

 そんな炎の王の手の内の力を、初めて見るゼンスとユランは内心、これから始まるこの行為により、
更なる苦痛を、この大地の王妃に課してしまうのではないかと、少し心配をしていたのであった。

 しかしそんな二人の心配をよそに、炎の王は呪文を唱え終えると、今度は口の中で舌をコロコロと
転がしながら、次第に高く低く歌うような呪文の旋律を発し、ピッタリ合わせた両の手を少しずつ
膨らませると、その隙間から自身に宿した石に歌い聞かせたのだった。

 するとやがて、そのコロコロと鳴らす楽しく優しい旋律に導かれるように、王の右手の石から、
スーッと赤い色の霧の様な精霊が姿を現したのだった。

 その精霊とは、炎の領土の守り神。「紅き包容の女神」であった。

女神は王の石から抜け出すと、大きくゆっくりと回転をしながら城の天上高くまで上昇し、
ゆらゆらと漂いながらその場に留まったのだった。

 そうして、その高い場所からゆっくりと炎の王を見つめると、しばらくして静かにこう言ったのだった。
「久し振りだのう。炎の王よ。さて、少し挨拶をしようかのう。」そう言うと女神は、先程まで
大きく広間を浮遊していた自身の姿を瞬時に、細く鋭い切っ先へと変え、物凄いスピードで
王の右手に宿る石をめがけて、素早く通り抜けたのだった。

「うっ。」熱くするどい痛みに、思わず短い声をあげた王を見返した後、王に向かってこの紅の女神は、
「フン。」と鼻で笑うと、冷く見下した様な表情でこう言ったのだった。

「その程度で声をあげるとは大した事もないのう。さて、炎の王よ。何故わらわを呼びだしたのじゃ?
わらわを呼んだという事は、三度の内の一つ。そなたの望みを叶えるため、という事でよいのかのう?」

「スー。スーッ。」と、その身を空中に翻しながら、少し挑発するような笑みを含ませて、
炎の王にこう問いかけたのだった。
 そんな女神の問いかけに、王は痛みのために先程まで抑えていた手をほどくと、まっすぐに、
この不遜な女神を見つめ、こう宣言したのだった。

「我が熱き領土の女神「紅き包容の女神」よ。我、今ここで願う。我が第一の願いを。」
と、はっきりと女神に向かって言うと、そんな王の声に、女神はちらっと横目で王を見て、
そっけないようにこう言ったのだった。

「ほう。これはまた威勢のいいこと。ルーフェン・オスモール王よ。して、そなたの願いは何ぞ?」
 先程まで、まるで小ばかにしていた様な笑みを捨て、炎の王をじっと見据えてそう問う女神に、
炎の王は続けてこう言ったのだった。

「太古の昔より長きにわたり、我ら領土を守りし女神よ。今ここに横たわるは遥か大地の領土より
参った大地の王妃である。かの者の傷をそなたが女神の力で、一寸の痛みもなく治していただきたい。
かの者は自身の領土を守りし為、この様な酷い傷を負いし者。さあ、いかがか?
一分の痛みも負わせず身体の内外を治していただきたく。それが、第一の我が願いである。」

 そう堂々と言い切る炎の王に対して、王の宣言を聞き終わると、女神は「フフン。」と鼻で笑い、
くるりと身を一回転させると、スーッと炎の王の元に行き、王の身体をその真紅の炎で包みながら
こう言ったのだった。

「ほう。一分の痛みもなく、とはな。しかもこの者、大地の王妃とな?他の領土の者を治せとは、
それは何と強欲な。我の力はこの炎の領土など、一瞬にして灰と焼き尽くす程の強大なる力。
その膨大な力を使わずに、小賢しい炎を我に使わせるとは、何とつまらぬ願いじゃ。
つまらぬ者はつまらぬ願いをするものよのう。して、その代償たるやいかに?」

 鋭いい視線を向ける女神の問いかけに、王はゆっくりと息を吸うと、大きく広間中に響き渡るように、
こう言ったのだった。
「我が左足を代償に。」
炎の王は、声高らかにこう言い放ったのだった。

 先程から静かに、女神とルーフェン王の問答を聞いていた、ゼンスとユランであったのだったが、
その王の最後の言葉を聞いて驚き、二人顔を見合すとすぐさま、王と女神の間に割って入ったのだった。

「お待ちくだされ。しばしお待ちくだされ。」
ゼンスが杖を大きく振りながら両者の間に割って入ると、両手を広げてこう言ったのだった。




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by maarenca | 2014-08-06 12:31 | ファンタジー小説

アッシュ・ペー・フランス「ライチ」店にバッグ登場




毎日暑いですね、、。
こんな言葉を何度も見聞きしていると思われますが、そんな中、
暑さに負けず、もっとテンション上げていきませんか?

ハンドメイドのマーレンカがプロデュースする

 「TUNAGU&TUMUGU」プロジェクト

福祉施設・被災地途上国と消費者をつなぐファッションプロジェクトがスタートしてから
国内外の素材を集めて、一点一点手作りで創ってきたトートバッグたちです。

このほど、アッシュ・ペー・フランスの「ライチ」店に登場!!
(新宿ルミネエストB2、池袋ルミネ5F、立川ルミネ3F,大阪エスト1F)

早速、売れております。

ぜひ、あなたに合う運命の出会いをしてみませんか?

一つのバッグに込められた気持ちは、遠くはルワンダ、ネパール、マダガスカル、ベトナムやモンゴルetc。
また陸前高田で編まれた手編みレース。
南相馬市の障害者施設さんのさをり織り。
都内の障害者施設さん(荒川区、目黒区、江戸川区、杉並区、練馬区)で作られた、
フリルやビーズ、そして「積み布」や裂き織りなど。
(「積み布」は自由に作りだされたパッチワークの事です。)


毎日ある消費行動の一つを「意味のある消費行動」へ

きっと誰かの笑顔に繋がる商品えらびは、あなたの心に大切なものをくれるはず。

その喜びを知ってもらいたい、。

どうぞ、手に取ってください。

支援バッグではなく、彼らからの応援の気持ちが伝わるバッグたちなのです。

その誇りをあなたに届けたい。


マーレンカ代表  丸子安子





http://www.hpfrance.com/Shop/Brand/litchee.html




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by maarenca | 2014-08-05 11:10 | TUNAGU&TUMUGU

THE SIX ELEMENTS STORY No15





THE SIX ELEMENTS STORY




No15




                                         著 水望月 飛翔


 そんな歴代の王達の、連綿と続く自己犠牲の元からなるこの領土の安定に、炎の民達は
深く感謝をしており、だからこそ、外からの見知らぬ気配が、王の精神の安定を少しでも損ねる事を、
ひどく嫌い警戒していたのであった。

 そして、城の外に出られない王に対して、自分たちは元気で暮らしているという事を
知らせたい気持ちと、王を励ましたいという気持ちの表れとして、何をするにも声高く、
大きな動きとなっていったのやもしれぬ。

 しかし時として、王の制御の力より、溶岩の力の方が勝るのか、はたまた、民達の王を思う気持ちが
暴走してなのか、時々の不安定な空の光景として、現われたのだった。
 だが、このような「炎の領土」の現状は一切他の民族には明かされてはおらず、
「聖なる騎士団」の長老達ですら知らなかったのだった。
 故に、未だにロードスをはじめ空の民達は、この「炎の領土」の真の意志を知るすべは
なかったのであった。

 では、何故炎の領土の者は、一切説明をしなかったのであろうか。
それは、彼らのプライド。と言うよりは、他の領土の者に自身の領土の秘密を、
知られることを恐れての事では無かっただろうか。
 きっと、自身で生んだ恐怖心と猜疑心からくるものであろう。

だからこそ、「炎の領土」の者達が、単に浅はかで落ち着きの無い民達ではない事を、
ここに、読者の皆さんには理解していただきたいのである。

 彼らもまた、この惑星の美しき魂の持ち主であるという事を。

 しかしこの様な領土の特性が、これから後、この王家の中で悲しい分裂を起こそうとは、
この時、誰が予測できたであろうか。

 さて、王の城の城門をくぐった一行の馬車は、今までよりも一段と熱い地表の熱風に
気押されながら、ようやく王の城の前に到着し、ゼンスとユランは炎の王への謁見を願い出たのだった。
 しかし、王の広間に通されるまでは、王を守る護衛長をはじめ、学者達や執政官たちに、
何度も大地の王妃の事を説明しなければならなかったのであった。

 そして長い時間をようしてから、ようやく王への謁見が許されたのであった。

 大地の王妃を長椅子に寝かせて、王の広間に入った三人の元に現れたのは、
今を収めし炎の王、ルーフェン・オスモール王。

 ルーフェン王は全身バネの様な鋼の身体を持ち、褐色の滑らかな肌には色とりどりの鳥の羽と、
王の躍動を表すように、身体に付けたいくつもの鈴の音が王の登場を高らかに知らしめたのだった。
 そのしなやかな手足には民達から送られた王を守るまじないの入った腕輪や足輪の装飾が
幾重にも重ねられていたのだった。

 そして、王の右手には地上のどの赤よりも紅きルビーの石が「ゆるぎなき意志」の力を宿し、
その手のうちに収まっていたのであった。
 
「聖なる騎士のゼンス殿、ユラン殿。よう参られた。この度は変わった客人が一緒のご様子だが、
して、この炎の我らにどのような用件で参られたのであろうか?」
黒い瞳で、まっすぐに見つめながら、ルーフェン王は二人に声をかけた。

 そして王は長椅子に横たわる大地の王妃の姿を、じっと見ながらゆっくりと玉座に座ると、
「聖なる騎士団」からの説明を待ったのだった。

 ゼンスとユランは王の元に進むと跪き、ゼンスはうやうやしく、こう述べたのだった。
「底知れぬ力を宿す領土を収めし炎の王、ルーフェン・オスモール王。この度は、
我らの入城をお許し下さり、誠にありがとう存じまする。さて、この長椅子に横たわるお方は、
遥か大地の領土の王妃様にて、このか弱き御身一つで、かの領土を守りし御仁に存じまする。
 しかし、ごらんのとおり、王妃の身もまた、このように酷く傷つき、もうかの大地の領土では生きる事は
出来ぬ御身になり申しました。「迷いの森」よりの謎の物体の侵入により、王妃の身体の内外が
この様に焼き尽くされ、もはやこの炎の領土、「タンカークの洞窟」の炎の元でしか、
お体を休める事ができませぬ。どうか、何卒こちらの元に、大地の王妃をお留めいただくことは、
出来ませぬでしょうか。」
 
 この後も「聖なる騎士団」の長老ゼンスから、大地の王妃に起こった事の説明を、
じっと静かに聞いていたルーフェン王だったが、その間ずっと長椅子に横たわり、
衰弱しきった大地の王妃の、激しく崩れた容貌を、視線もそらさずじっと凝視していたのだった。

 そして、ようやくゼンスとユランの説明が終わると、じっと目を閉じて、一人深く自身の心界へと
入っていったのだった。

「なるほどのう。目の前に横たわりしこの大地の王妃もまた、我を含む我らが歴代の王と同じく、
我が城、我が民、我が領土を守ろうとしたが故のあの姿。
さて、他の属性の者を我が領内にずっと留める事は、この後いったいいかなることになるのだろうか?
それは、わからぬ。しかし、かの者は我が身一つで耐えし者。そのような者を放っておいていいものか。」

 熱き心の持ち主、炎の領土を守りしルーフェン王にとって、この見知らぬ領土の王妃を、
ただ全く知らない存在として、簡単に片づける事は出来なかったのだった。

 そうして王が一人、心のうちで問答をはじめてから、どの位経ったのだろうか。
その時不意に、執政の者が王に声をかけたのだった。

「我らが誇り、炎の王。今すぐ、ご自身の意識に立ち返られよ。城の地殻で異変が起こっておりまする。」
慌てた声で、王に叫んだのであった。
 そう、炎の王が少しの間、自身の心のうちに意識を集中させるや否や、城の地下では溶岩の動きが
大きくなり、城が大きく揺れ始めたのであった。

 そして、それと同時に炎の領土の空が、「ギューン」と音を立てながら、何かわからぬ強い力を
受けたかの様に、ねじ曲がったように萎縮し始め、ひずんだ色に変化し始めると、王の広間に居た者達は、
この城の変動に怯え、あたふたと騒ぎだしたのだった。

 この執政の突然の声により、炎の王は直ちに意識を地上に取戻すと、窓の外から空の変化を確認して、
すぐさま広間の中央に立ち、目を瞑りながら呪文を唱えたのだった。
 そしてしばらくすると、かっと目を見開き、大きく広げた両手を「パンッ」と力強く合わすと、
右手に宿した己のルビーにこう話しかけたのだった。

「我に宿りし、熱き血潮のルビーよ。今すぐ己の務めを果したまえ。我そなたに命ずる。
今すぐこの地を正常に戻したまえ。」そう言いながら、ルビーの宿る右手を地面の方に向け、
王の全身の力を地面に注いだのだった。

 すると、王の右手から紅い強力な光が放出され、地面へ向かって行くと、少しずつ、
先程までの溶岩の勢いが収まりを見せ始め、炎の城もまた落ち着きを取り戻し始めたのだった

 そしてまた、王の広間は落ち着きを取り戻したのだった。
すると、目の前で起きた初めて見る光景に、「聖なる騎士団」の二人は、驚いて王にこう聞いたのだった。
「恐れながら、偉大なる炎の王。これはいったい何が起こったのでしょうや?」ゼンスの問いかけに、
王の傍に居た先ほどの執政が、声を荒げてすかさずこう言ったのだった。

「「聖なる騎士団」のゼンス殿。たとえあなた様の様に尊敬を集めるお方であろうとも、
この炎の領土の秘密を知る権利などは無い。ただちに控えなさるがよい。」語気を荒げた物言いに、
たとえ他の領土より気が荒い炎の者としても、ずっとゼンスやユランを含む「聖なる騎士団」に対して、
この様な荒々しい物言いをしなかった王の執政が、普段は見せた事のない激しい言い方をした事に、
ゼンスとユランはまた、不思議に思ったのだった。

 怪訝な顔をする二人を前に、炎の王は執政を抑える様に手で遮り、落ち着かせるように
こう言ったのだった。「まあよい。そのようにこの地の秘密をそなたが暴露する事もなかろうて。」

 少し笑いながら執政の方に顔を向けて言うと、先程の執政は、ハッとして、自身の言った言葉に
慌てた様に、困った顔をしたのであった。

 そして少しの沈黙の後、ようやく炎の王はゆっくりと口を開いたのだった。
「「聖なる騎士団」のゼンス殿、並びユラン殿。今そなた達が目にした事は、永く我が領土が抱えし事。
この城の地下にある溶岩の動きは、ほかとは違い、相当の力を有するもの。この動きを抑える為、
我ら歴代の王の務めとして代々ずっと、この溶岩の力を常に封じ込めねばならぬ宿命なのである。
しかし、少しでも我が意志を他に削がれたる時は、先ほどの様に、すぐさまこの領土に変化が現れるのだ。
だからこそ、我ら炎の王に着きたる者は、常にこの城にてこの領土を守らねばならぬ。
この城が先に出来たのか、溶岩の勢いを封じるために城が出来たのか、わしには解らぬが、
この様にわしは、ただこの城の囚われ人に過ぎないのだ。」

王がこのように言うと、先程の執政官をはじめ城の者達は、寂しそうに王を見つめ、うつむいたのだった。






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by maarenca | 2014-08-02 14:28 | ファンタジー小説